タモの集成材を使って、電子レンジ・炊飯器などの家電調理器具や食器・食材をストックするキッチンボードをDIYで作っていみました。
材料の材木は設計図通りの寸法でネット注文し配送してもらっているので、あとは組み立てて仕上げるだけ。シンプルな構造なので組み上げはダボを使った継ぎ合わせで製作しています。
今回はキッチンカウンターの組み立てに使用した工具や道具、材料と作り方について振り返ってみたいと思います。
材料のタモ材をネット購入
材料は無垢材・集成材を取り扱うネットショップで購入しました。
ネット購入だと希望するサイズにカットして納品してくれるので、とても便利。
今回は我が家のフローリングや家具でも使用しているタモ材を探していたので、希望するサイズと厚さの集成材を発注し購入しました。
また、今回利用したネットショップは、私が見ていた木材を取り扱うサイトの中でも最安値だったのですが、残念ながらサービスや品質についてはそれなりの満足度でもありました。
個人的に気になる点としては、反りや角欠けなど木材の品質の問題だったり、送料確定が注文後の連絡だったり、配送日指定ができなかったり色々と思うところはありましたので、あまり安すぎず評判の良いサイトを見つけて購入することをお勧めします。
まあ、それでも材料は揃ったし家具はDIYでなんとか作れそうなので、早速作業に取り掛かっていきたいと思います。
ダボとビスの下穴を開ける
仕上がりのイメージを図面に書いてみました。
重たいものを支える天板1枚と縦の板3枚は30mm厚、その他は25mm厚の木材を使用します。
厚み分の寸法を計算しぴったりサイズを発注しているのであとは組み立てれば寸法通りの棚が完成するはず。
さて、まずは設計図通りにダボやビスを打つ場所の位置を鉛筆で印付けしていきます。
寸法通りの木材に正確な印付けができていれば問題なく組み立てられるはずなので、この作業は慎重に丁寧に。
今回はダボ打ちと呼ばれる接合方法で棚を仕上げていきます。
ダボとは、木材同士を継ぎ合わせる際に使用する小さな木の棒のこと。釘やビスを使用しないぶん表面が綺麗に仕上がるのと、継ぎ合わせているので強度が増す利点があります。
ただこのダボ打ち、継ぎ合わせる板それぞれの正確な場所に真っ直ぐな埋め込み穴を開けなくてはならないので少々難易度の高い手法のようです。
ズボラな私は精度の高い作業が苦手。
そんな時は道具に頼ります。
今回穴あけに使用したのがドリルガイドという工具。
綺麗にダボ継ぎをするときには垂直に穴あけしなくてはなりません。ダボが斜めに刺さっていると組み合わせがずれて綺麗に仕上がらなくなってしまいます。
真下に穴を開けているつもりでも仕上がりは斜めになっていた!なんてことがよくあります。
そんなときはドリルガイドを使用すると安心。
開ける穴は深すぎると反対側に差し込む部分が短くなってしまうので、埋め込みに必要な穴の深さはダボの長さの半分より気持ち深め(2〜3mm深め)にあけておきます。
今回は45mmのダボなので、25mmほどの深さに設定。
予めドリルの深さの目安となるようマスキングテープを巻いておくと安心です。
私が購入したドリルガイドセットにはセンターポンチという道具が付属していたので、こちらを金槌で打って穴を開ける中心に印をつけておきます。
センターポンチを打っておくとドリルが中心をとらえやすくなるみたいです。
ドリルガイドをセットしたら、先ほどのポンチ穴にドリルを当てて穴あけ開始。
ガイドが滑らないようにを片手でドリルガイドを抑えながらの作業になります。
印付けした下穴箇所に穴を開け終わりました。
反対側にはダボマーカーを使って位置を決める
続いて継ぎ合わせる反対側の板にも穴を開けます。
この作業ではダボ用マーカー(ダボマーカー)と呼ばれる工具を使用します。
先ほど開けたダボ穴にダボマーカーを差し込んで、反対側の板を押し付けます。
するとマーカーの先が刺さり凹んで印がつくという仕組み。
これで継ぎ合わせぴったりの穴が開けられるというわけです。
ちなみに、今回は8mmのダボを使用する穴を開けているので、ダボマーカーも同じ8mmのものを使用しています。
それでは早速、借り組みした上から押し付けて印をつけます。
今回使用しているタモの木材は非常に硬いので、軽く押し当てたくらいでは目立つ印ができませんでした。金槌でトントンと叩いてしっかりと印をつけていきます。
その際に木材表面が傷つかないように不要な捨て板を1枚挟み叩くようにすると安心です。
ダボで木材を固定する
両方の板にダボ穴が空いたら組み立て。
接合部分に予め木工用ボンドを塗ってからダボで継ぎ合わせていきます。
ダボを継ぎ合わせる際には、板の自重を利用して上から下に差し込むと楽でした。
木ダボはホームセンターで購入した直径8mm×長さ45mm(100本入り)のものを使用しています。
組み立ての作業は結構な重労働。
厚みのあるタモ材はかなりの重さになるので、できれば2人で作業を行えると楽だし安全です。私は1人作業でここまできましたが…結構大変。
また、完成後の大幅な移動は重たくて大変な上、接合部分の破損にもつながりかねないので避けた方が無難です。
設置場所付近で仕上げ作業を行うのが良いと思います。
ただしヤスリがけなど埃や汚れが発生してしまう作業は、できるだけ組み立て前に仕上げておきたいところですね。
最後に天板を乗せて完成!
あとは天板を乗せて完成です。
継ぎ合わせるダボの数が多いので、左右中央とバランスを見ながら少しずつ上から叩いてはめ込んでいきます。
ふうっ、完成。
ビスを埋め込んでソリを補正
今回購入した木材は反りが結構出ていました。
そのため、接合部分に隙間が空いている箇所が発生していたりしたのです。
ビスで引き締めることで反りを矯正し隙間を埋めよう思います。
また、ビスを打つだけでは表面にネジ穴が見えてしまって格好が悪いため、ビスを埋めて隠してしまうことにしました。
ビスの下穴を開けた後に埋め込む分の広い下穴(ネジ頭の幅)を開けておき、そこにビスを打ち込みます。こうすることでビスが木材深くまで埋まるのでネジ山の露出を防ぐことが可能。
さらにこの穴を同じ径の木材で埋めてしまえば完璧です。
完成した棚がこちら。
ううん、素人DIYにしては良い出来上がり。
我ながらうっとりです。
仕上げはブライワックスで艶出し表面保護
長く使う家具なので、ワックスを塗って表面保護をしていきます。
今回使用したのはBRIWAX(ブライワックス)。
色はクリアを使用しました。
イギリスで長く愛される天然素材の蜜蝋(みつろう)やカルナウバ蝋を原料にする木工用ワックスのBRIWAX。カルナウバ蝋とはブラジルに自生するヤシの木から採れる蝋で、優れたツヤを持っており、口紅にも使われている天然素材ということで、食材を取り扱うキッチンカウンターでも安心です。
塗り方は適当な大きさの布に取って塗り広げるだけ。
冬場はワックスが固まってしまうのでしっかりと擦って塗り広げる必要がありそうです。
私はドライヤーで温めて緩くなったワックスを取り塗り広げましたが、こちらの方が素早く均一に濡れるのでおすすめです。